キノコ狩り己高山
2016年11月07日

キノコ狩り己高山

N

nonio

• 野洲市

詳細

 己高山へ、この一年間で4回も行くことになった。滋賀県の一・二を争う巨木

逆杉

に出会うためだ。

「さかさすぎ」と呼ばれているこの杉には、地元の人達が使っている作業道伝いに登ると、迷うことなく出会える。しかし、尾根筋の山道から見つけるとなると、厄介だ。人の出入りが増すと根も傷む。だから、このルート案内が不親切なのかもしれない。

 神社や鎮守の森などの手厚い保護がされた巨木と違って、長年生き延びてきた巨木は、風雪に耐えしのいでいる。だから、その姿が野性味たっぷり。何回、訪れても精霊を感じとるのか、巨木に近寄ると「きりり」と身が引き締まる。

逆杉(樹齢伝承1000年)

 10月上旬この巨大杉を案内すたるため、己高山に赴いた。ところが、道中、キノコ狩りとなった。 

雨後のタイミングがよかったのか、深山で、人が踏み込んでいなので、荒らされていなかったのか、よく分からない。が、山道沿いの脇に色んな種類のキノコが、あちらこちらにあるわあるわ。それも、大型が・・・・・。

 仲間H氏は、次から次と採取していった。頂上手前で、「ムラサキシメジ」が群生。手当たり次第に袋に詰め込んでいた。気味悪い紫色だが、美味しいらしい。後日、色々食べたが大丈夫だったとのメールを寄こしてきた。

食べられるキノコ

頂上直下のムラサキシメジ群生

 毒キノコについても、天狗だけ・・・など色々教えてくれた。

 彼の行動を見ていると、食べられるキノコより、毒キノコについて「これは下痢するとか、食べたら命があぶない」などを知り尽くしていた。つまり、食べられるキノコより、食べられないキノコをよく知っていた。 秋を迎え、キノコによる食中毒が各地で相次いでいる中、厚生労働省は、食用のキノコと確実に判断できないものは「採らない、食べない、売らない、人にあげない」の「4ない」を徹底するよう呼びかけているが、彼にとってはどこ吹く風。

 人は「食べてはいけない」と禁止されると、そのことがかえって頭を離れなくなり、食べたくなるようである。「カリギュラ効果」と呼ばれている心理状態になるのだろう。

 ところで、私は、野生のキノコを採取して口にしたことがない。たとえ、松茸であっても疑い持って帰らないかもしれない。

 もう少しキノコを知りたくなり、10月22日希望が丘「自然観察会 ふしぎ発見!秋のきのこ」に参加。野生のキノコを食べている若い夫婦に出会った。

「野生のキノコ、危険なのに何で食べるの」と夫に聞いてみた。

「美味しいから」との返事があった。猛毒のフグの肝を食べる覚悟でなく、シイタケを食べるみたいな感覚といっていた。

ただ、ツキヨタケは、ヒラタケ。クサウラベニタケは、ホンシメジとそれぞれ誤認しやすいキノコは手をつけない。

奥さんに同じ質問をしたら、「はじめは、夫が食べたあくる日、おそるおそる食べた」と言っていた。

「今では、夫が判断して採ってきたものは、その日一緒に食べている」と。妻は夫を信じ切っている“いい夫婦”であった。

  私は、自分で自分の命を左右するほどの決断をしても、私には自分の決断を信頼できないようだ。

不適切な内容や規約違反を発見した場合はご報告ください

この記事を書いた人

N

nonio

2週間前から参加
野洲市

ユーザー詳細