琵琶湖六郎知っている
2021年12月08日

琵琶湖六郎知っている

N

nonio

• 野洲市

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 友人Aさんと雲についての話題を瑣談していた時、
「琵琶湖六郎と言う言葉知っている」と聞かれた。
「・・・・・・・」。私は琵琶湖に関連する男の名前が浮かんだが。

 友人は、スマホを取り出し、『琵琶湖六郎』の画面を開けて話し出してくれた。昨年11月、光泉カトリック高校の自然探究部顧問で気象予報士の村山保さんが、学校上空に長く延びる特徴的な雲を見つけたそうだ。

 「この雲は、西寄りの季節風が比叡山や比良山の山並みにぶつかって越えていく際、気流が上空千メートル付近で波が打った雲が発生するらしい。ただ、色んな条件がそろった時だけ見られる」という。
「滋賀だけに見られる特別な雲だと聞いた部員たちが、興味を持ち、観測をし始めた」
「その雲を『琵琶湖六郎』と名付けた」と解説してくれた。

 最近、私は雲の写真を撮り続けているので、この話、引き寄せられた。
「空を見上げると色んな形をした雲が浮かんでいるが、その中で不思議と気になる形が目に飛び込んでくるものである。立ち位置と言うか、視点が少しでもずれると、平凡な姿になってしまう。その面白さに惹きつけられていた。その上、瞬く間にその姿が崩れてしまう厄介な代物である」と、話しながら 一枚の写真を見せた。

その写真を見たAさん。「一度、自然探究部の生徒に連絡しては」と、後押しをされた。

比叡山から 2本の雲筋

学校法人 聖パウロ学園
総務本部 事務室殿

先日、光泉カトリック高の自然探究部の生徒たちが、秋から冬に滋賀県だけで見られる特別な雲の存在を、『琵琶湖六郎』と名付けられましたことを知りました。
琵琶湖越しに吹いてくる風によってローター雲と呼ばれる雲の一種が、発生するらしい。
日頃、何気なしに琵琶湖越しの比叡山を眺めている私にとっては、驚きと、興味を深めました。

さて、2020年9月25日、西風が強く雲が発達していましたので、写真を撮りに出かけました。
野洲川の「稲荷大橋」のたもとから、不思議な光景に出合いました。
2本の雲筋があったのです。どのような方角の風が、吹いているのかと思いながら
シャッターを切っていました。
撮影しているわずかな時間1~3分で、形がどんどん崩れていきました。
兎に角、撮影することができましたので、添付ファイルに写真を載せました。
厚かましいお願いでは、ありますが、同自然探求部の方々に見ていただき、この写真も『琵琶湖六郎』であるかどうか判断してほしいと思っております。

 ー丁寧な返答があった。ー

2020年9月25日の天気図を見ると、低気圧が通過して、瞬間的に形として西高東低の冬型の気圧配置になっています。つまり、滋賀県では西の風が強くなったと思われます。
この季節は、まだ気温が高く積雲が中心ですが、風が強いために写真のようなローター雲が発生したのだと思われます。
結論としては、この雲は『琵琶湖六郎』です。
との返答があった。

 光泉カトリック高校自然探究部顧問の村山さんから、この写真が『琵琶湖六郎』であるとのお墨付きをもらった。

 ところで、2017年10月29日、既に私のブログで、ローター雲の存在を確認していた。
早朝。野洲市街から西方を眺めると、地上からそれ程高くないところに、層雲がたなびいていた。珍しい形状の雲だが、最近何回か目にしていたと綴ってある。 琵琶湖にたなびく細長い雲
 村山さんによると、ローター雲は岩手県などでも観測例があるが、これほど高頻度で鮮明に出現するのは全国的に珍しく、「琵琶湖の存在と比叡・比良の山並みが、滋賀特有の雲を生んでいる」と解説されていた。

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