豊郷小学校のウサギとカメブロンズ像
2010年06月28日

豊郷小学校のウサギとカメブロンズ像

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nonio

• 野洲市

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豊郷ウォーキングを参照。 

 6月9日、中山道高宮~愛知川宿を歩いている際、豊郷町を通過した。この時、豊郷小学校旧校舎がリニューアルされ、瀟洒な建物に変貌していたので寄ってみた。(写真左)

 2年前10月17日、ウィリアム・メレル・ヴォーリズにより設計された同建物に訪れた事があった。鉄製の柵で閉められ、立ち入り禁止になっていた。コンクリートの外壁は、年月も経っているので薄汚れていたが、威風堂々としていたことを思い出した。(写真右)

 2002年師走、解体工事作業員者が、制止する女性を振り切るように同小学校の窓ガラスをバールで破壊しだしたTV映像が突然放映された。 この豊郷と言う町の名前が、全国的に知られるようになったのは、この映像が繰り返し写し出されたためだ。

 町長である大野和三郎氏が業者に命じて同小学校の窓を取り壊したとして、悪者扱いとなり、住民からリコールされた。ところが、2003年4月選挙の結果、住民が選んだのは、大野町長であった。過激な報道とその町に抱えている事情の違いを垣間見たことがあった。

 色々経緯を辿ったが、小生にとって階段の手すりに備え付けられた象徴的な「兎と亀」がどうなったか気がかりであった。これが存続していればすべて「良し」と思った。中山道の先を急いでいたが、確認したかった。

 豊郷小学校旧校舎の中央玄関を入り、左側の階段手すりに初めて現物のウサギとカメを見た。兎は余裕があるかるような表情をしていたが、亀は鎌首を上げ闘志満々であった。この小学校で学んだ子供達は、ここを通るたびにブロンズ像を触り続けた結果、磨り減り鈍い光沢を放っていた。
 速いウサギは、2階で、昼寝をしていた。カメは、途中の手すりをよじ登っていた。3階のゴールでは、カメが昼寝をしているウサギを見下ろしていた。これは、イソップ寓話を具現化したものだ。

 子供達は、知らず知らずにこの像から何かを汲み取り、育っていったのであろう。この人達が、「豊郷小学校の歴史と未来を考える会」を結成しているのかも知れない。

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