「京都・美山に行こう」茅葺きの里
2013年11月25日

「京都・美山に行こう」茅葺きの里

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• 野洲市

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 京都の北、「美しい山」と書かれた美山には、山麓に沿って、棚状に茅葺き屋根の集落があった。ここは、日本の原風景に出会える場所。民家の屋根のつくりは、上部を切妻、下方を寄せ棟の入母屋が多く、屋根の上には大きな「ウマギ」がしっかりと取りつけられていた。このウマギが、目立っていた。ここは、風の通り道なのであろう。風を嫌うように、民家は山の裾に佇んでいた。

 代々住む人々によって、時間をかけてこのように形づくられ、周囲の自然にとけ溶け込んでいた。

 私の幼少時、B29の空襲がすごく、母親の実家へ私だけ疎開させられた。かやぶき屋根の家は、大家族向きの造り。中庭を隔てて、かまど、農機具用の納屋があるところは、瓦葺きであった。10人以上の家族が、黒光りした板間の茶の間に、朝・昼・夜全員集まり、食事をした。自分達が食べるものは米・野菜をつくり、鶏を飼い、柿などの果実も育てる自給自足。毎日の生活リズムは規則正しく決まり、四季の流れにしたがった。こんな生活を支える家つくりであった。夏は涼しいが、幼かった私にとっては、冬の底冷えが辛かった。

 美山の茅葺きの里を眺めていると、幼児体験が、知らず知らずに思い出され、過ぎ去った昔に引き込まれていった。そして、大家族の温かさを懐かしんでいた。


 11月14日(木)、レイカの仲間と京阪京都交通のトロッコ乗車とかやぶきの里を訪ねる「京都・美山に行こう」に行くことになった。

  トロッコ嵯峨駅の乗り場には大勢の人だかり。「始発列車の点検中、機関車のエンジンがかからない」というのである。同社は、機関車を1台しか所有しておらず、動かないらしい。急遽繰り上げ、JR園部駅へ。だが、かやぶきの里へ行く周遊バス時間待ちとなった。時間つぶしで園部駅西口駅前をうろうろした。

 駅前の広場に、難しそうな顔をした石造を見つけた。仲間は、「何をそんなに悩んでいるの・・・」と覗き込んだ。


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