訪問 碧いびわ湖の「たまてばやし」
2013年05月14日

訪問 碧いびわ湖の「たまてばやし」

しがNPOセンター

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• 近江八幡市

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日曜日、特定非営利活動法人 碧いびわ湖の活動「琵琶湖と暮らしのつながりの再生~暮らしの体験の場づくり」の拠点となっている「たまてばやし」を訪問してきました。

※同じ内容で画像がもっと多く見られる 夏原グラント活動レポート はこちらです。

あたりはのどかな里山風景が広がる地域。
山の間の田んぼでは、田植えの最中でした。
そんな景色の中を通る細い舗装路のすぐそばの雑木林の奥へ入ってみると、
竹林が切り開かれ、ちょっとした広場ができていました。
ここが「たまてばやし」です。

ここに小さなお子さんを連れたご家族が、三々五々集まって来られます。
お子さんたちも全員、ちっちゃな長靴や帽子、軍手など、活動のために準備万端整えた服装です。
やる気満々ですね。

まずは朝のミーティング。
初参加の方もおられるので簡単に自己紹介、そしてここでの注意すべきことやトイレの使い方など諸注意がありました。

「ちょっと大きな子がノコギリなどの道具をほったらかしにしておくと小さい子にとってはケガの元。そのあたりは大人たちが見ておく必要があります。
親子そろって楽しい時間にするには、参加者同士の信頼関係が欠かせません」と、碧いびわ湖の根木山さん。

今日の主な作業内容は、トイレまわりの整備です。
ほかに筍が生えているので筍掘りも行うことに。
日程の簡単な確認のあと、それぞれ思い思いの場所でできる作業を始めました。

筍を掘るというので私もついて行ってみました。

子どもたちが張り切って筍を掘っています。手で折れるくらい軟らかく簡単にノコギリで切れるので子どもも大活躍。


あっという間にこんなに収穫できました。

地主さんもいらっしゃったのでお話を伺ってみました。
この竹林、もともとは田んぼや畑だったそうですが、農業用水が設置された時、外れたので水に不自由するようになり、30年前くらいに農地として使わなくなりました。竹林となって手入れもままならないため、荒れた状態になり、なんとかしようとしても一人では焼け石に水。
そこへ碧いびわ湖の根木山さんがご自身のお子さんが遊べる場所がないかな、と相談され、ここを使っていいよ、と提供されたのだそうです。

奥の竹林は手入れされていません。「たまてばやし」も最初は全部こんな感じだったそうです。竹が必要以上に密集しており、暗くて気味が悪く、とても入りこめません。

お父さんと男性ボランティアの皆さんが協力して不要な竹を伐採中。

背の高い竹が見る見るうちに倒されていきます。

切った竹は枝を落としてベンチや焚き付けに。

広場の足元には竹の根っこがこんなふうに残っていて、竹藪だったことを忍ばせます。

竹は素材としていろんなものに使えて面白いですね。

ご近所の方の手作り竹ブランコです。素敵!
小さな子なら3人いっぺんに座れます。

竹林整備作業にあたっては、近くで活動しておられる団体、レッツ栗東の方から指導を受けておられます。この竹垣も指導を受けてつくられたそうです。ただ、竹を伐るばかりではなく、竹垣をつくることで、人の手のはいった竹林という印象や達成感が増し、たいへんな整備作業の励みになるそうです。

これも同じく指導を受けた竹ベンチ。竹を同じ長さに切ったら、あとは紐でくくるだけ。

トイレは災害時に使えるよう開発された技術を活用したものだそうです。写真にある金バケツに竹を焼いたあとの灰が入れられていて、それを使います。

これから夏原グラントの助成を受け、天(雨)水や木質燃料を活用した炊事小屋を作る計画です。
担当の根木山さんは「使う人みんなで意見を出し合うワークショップで、どこに建てるか決めます。
また、ゆくゆくは現在枯れている貯水池を復活させビオトープにしたい。ヨーロッパなどでいまでも使われている緩速ろ過などの浄水技術も取り入れ、水をここでまかなえるような仕組みを作れないか相談しています。ここでの炊事や体験を通して、琵琶湖と暮らしのつながりを感じてもらえたらうれしいです」とおっしゃっています。

「たまてばやし」は子どもと大人が自然の中で過ごせ、しかも自然のめぐみや、水のありがたみを知らず知らずのうちに実感できる場となりそうです。
竹林の中に行ってみて、荒廃していた竹林がたくさんの人の手によって、今まさに息を吹き返そうとしているのを感じました。

                        スタッフH

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