ガンマ線を軽減する特殊な処理をした水の測定結果
2016年12月01日

ガンマ線を軽減する特殊な処理をした水の測定結果

おうみ市民放射能測定所

おうみ市民放射能測定所

• 大津市

市民有志による放射能測定所です。2015年に開所。2019年に測定機器を奈良市民放射能測定所に移設して、現在は測定依頼所として運営しています。

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先日、測定所に「水で放射能を除去する技術を放射能汚染の軽減に役立てられないでしょうか?」という方が訪ねて来られました。

お話を伺うと、水(水道水)に特殊な処理(秘密だそうです)をすると、水のイオン交換によって発生する赤外線がセシウムのガンマ線の波長を吸収して、セシウムが軽減するとのことでした。

その特殊な水にかしてから炊飯した玄米と、ふつうの水道水にかして炊飯した玄米と、玄米の生米の、それぞれのセシウム137の量の変化の資料を見せていただきました。

炊飯する前の、水にかした後のそれぞれの玄米のデータと、玄米をかす前とかした後のそれぞれの水のデータと、水にかした時間や水温が同じかどうかのデータが資料には載っていなかったので、この資料からは何も判断できませんとだけお伝えしました。

水は安定している物質なので、かりに水のイオン交換で赤外線が出るとして、そのためには水に外部から何かエネルギーを加えないといけません。エネルギーを加えるのをやめたら水は安定するので、容器に入っている状態の水はふつうの水道水なのでは?とは思いますが、水をお預かりして比較測定をしてみました。

まず、お預かりした水と、滋賀県東近江市の水道水とを測定しました。
どちらの水も大差なく、ほぼ同じ測定結果が得られました。

次に、2つの水それぞれ同じ濃度のカリウム水溶液を作り、(赤外線がガンマ線を吸収するとのことだったので)放射性カリウムの出すガンマ線の量のちがいを比較してみました。

比較測定の結果、どちらの水もカリウムの量はほぼ同じでした。

以上から、お預かりしたこの特殊な処理をした水によるガンマ線の軽減は、なかったと判断しました。
(加納)


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