雪解鈴鹿・御池岳
2009年04月05日

雪解鈴鹿・御池岳

N

nonio

• 野洲市

詳細

日付 2009年3月29日(日)
山名 御池岳鈴鹿山系
コースタイム 野洲駅 6:30  鞍掛峠手前 8:30  P1056m 10:45
         鈴北岳 11:15~40   御池岳 12:20   鈴北岳13:15
         鞍掛峠トンネル前 14:30
地図御池岳

3月26日、比良山系から取水した“法水”を湖面に注ぎ、「比良八講(ひらはっこう)」の法要が行われました。この時期になりますと、寒気がぶり返し、突風が吹いて琵琶湖が大荒れになります。琵琶湖の水と比良山の土の比熱の差により温度差が生じ突風が発生するのです。

滋賀の人達は、「比良の八講、荒れじまい」として、本格的な春の訪れを告げる日として受け入れています。

ところで、法要の翌日の27日、比良山系が再び真っ白に冠雪し、また、「鈴鹿山系にも雪が降った」と山の友達も言っていました。まだ、荒れていました。

 29日、鈴鹿山系の鈴北岳に登りきると、青空に向かって霧氷の華が咲いていました。2~3日前に寒気団が流れ込み、0℃になっても氷にならない過冷却の水滴が、枝に衝突して凍結したのでしょう。樹木に多量に付着すると見苦しく、少ないと貧弱です。霧氷は風上に向かって延びてきますが、延び過ぎず、短すぎない丁度頃合の霧氷が美しいのです。写真の造形美は、大きさと言い、かたちと言い、締り具合から、真に素晴らしい。

                   青空に咲いた霧氷の華(鈴北岳頂上にて)

 潅木林の枝に、白い雪の華が咲き乱れる不思議な光景に出会いました。

              雪の華が咲いた潅木林 (御池岳手前の台地)   

 御池岳は鈴鹿山系の最高峰1247mです。滋賀県の山では、どうしても登っておかなければならない名峰のひとつです。この山名からして、池があることが予測されます。実際、御池岳は、石灰岩カルスト台地の特有の地質で、

溶食作用や地下の石灰洞の拡大によって陥没(ドリーネ)ができ、水が溜まった池、池塘(

湿原帯・沼)

が点在するのです。このようなところですので、早春には福寿草・カタクリ草が咲くお花畑になるのです。


 今回の登山ルートは、積雪期でもあり、とりあえず、鈴北岳まで登り、そこからタイムリミット12時30分には、下山する計画でした。
運よく、天候にも恵まれ最高峰御池岳(丸山)まで足を延ばせることができました。

 Sクラブ主催の鈴鹿山系の御池岳に参加した。計画後3年目にやっと実施されました。

なぜなら、この山の頂上付近は、南北に3Km東西300~500mのテーブルランドになっており、一旦ガスが発生すると平坦なだけに方向感覚を失います。その上、南部鈴鹿と違って豪雪地帯でもあります。冬季御池岳の登山は、天候に左右されるのです。個人的にも、雪に阻まれ鈴北岳の山腹途中で断念しており、未だに御池岳の山容を見たことが無いのです。

 御池岳に入山するルートは色々ありますが、国道306号線鞍掛峠トンネル手前の鞍掛橋から入山した。旧林道を通り鞍掛峠に向かい、ここから県境の尾根伝いに鈴北岳を目指した。標高差にして760m。
 地蔵さんを横目で見やりながら、踏み固められた山道を進んでいくと、道脇の枯れ草の中に、注意しないと見過ごしてしまうほど僅かなバイケイソウの新芽を見つけた。 やがて笹原の道になり、P1056mのピークにやってきた。振り返ると三国岳・烏帽子岳そして、ひときわ大きい鈴鹿の北端に位置する霊仙岳が一望できた。すでに、青みがかり、雪は無いようだ。先週、霊仙岳に登ってきた山仲間は、福寿草が咲いていたと言っていたが、春はそこまでやってきたようだ。

 鈴北岳が、手の届くところまで近づくと残雪量も多くなってきた。最後の急登を上り詰めると、そこが1182mの頂きであった。ここから、眺める風景は、穏やかな起伏が拡がっており、その先に丸くなった台地状が御池岳であった。
 ここで、食事をしながら暫しの休息をとり、再出発した。時間制限もあるので、日本庭園には、寄らずに最短距離を選んで、最高峰に向かった。この道中、無雪期では、笹に覆われ所々に潅木がみられ、池もあるのだろう。しかし、今は、すべて雪に埋まっていた。トレースに従って進み、コグルミ・御池岳(丸山)の道標を右に折れ、緩やかな上りを辿ると樹林帯に覆われた主峰丸山に到着した。タイムリミット12時30分以内であった。


    鈴北岳手前で残雪               鈴北岳から最高峰1247m丸山

      山頂部の風景1                  山頂部の風景2 


写真拡大はクリック

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帰路は、往路に沿うって下山した。途中、天狗岩・

藤原岳へ

続いていく山並みを懐かしく眺めた。

                      鈴鹿山系の山並み

 いずれにしても、1回限りでは、御池岳の魅力をとても判らない。四季の移り変わりに従って足を運んで見なければ、そのよさは語りつくせないように思った。

1日1回 please click

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