安土町「新市名問う住民アンケート」

　安土町の成り行きには関心がある。どんな決着になるのか心配だ。

　昨年、8月8日上旬、安土ウォーキングを行った。安土町役場に二つの垂れ幕が正面玄関に吊るされていた。ひとつは、解任投票日、もうひとつは、近江八幡市の誕生日があった。この垂れ幕を見て「安土町の行く末」に関心をもってしまった。　

　垂れ幕のあった合併を進めきた津村前町長がリコールで失職。同１０月の出直し町長選で、初当選の大林宏町長となった。今年２月、多数を占める合併賛成の町議会にも「ノー」を突きつけた。　そして、現在、新市名を問う住民アンケートを始めた。新市名は、「近江八幡」「安土八幡」「安土」「近江八幡安土」の四つから選ぶ形式。

安土は織田信長ゆかりの地であり歴史的にも有名な地名であることから、安土町の町名存続が最大の焦点となった。とうとうここまでこじれてしまった。

　ところで、安土町の合併については、［安土」の名称をめくって過去にも同じような出来事があった。

　2002年、登川町、五個荘町と蒲生郡安土町の３町の合併の話が持ち上がった。新市名の公募を行ったところ、「安土市」「きぬがさ市」「近江安土市」「東近江市」の4案に絞られ、「安土市」に内定した。　

　ところが、五個荘町の委員からクレームがついた。更に能登川町の住民からも「人口、経済ともに（3町の中で）最大規模の能登川が、なぜ経済的・人口共に小さい安土の名称を使わなければならないのか…」など反対の意見が挙がり、結局、新市名は「安土市」にならなかった。

　いま正に、同じ道筋にはまり込んでいるのではと懸念をしている。

　昨年８月から数えて、住民が下した結論は３回になる。そのいずれも合併を反対する住民の思いは同じで決定的である。

　「急ぐな合併・守ろう安土みんなの会」は、既に合併中止を決定しても、官報の告示の法的効力が発生しているので、合併が覆ることがないので、合併後の分離独立を視野に入れているのであろう。同会は、ただ単に市名に拘るだけでなく、個性あるまちづくりの展開を推進するための政策を立案し、その裏づけとなる財政的やり繰りを住民に示すことも大切といえる。その上で、住民は、個人に降りかかる財政的負荷に対しても覚悟が出来ると思う。

どっちでも良いが、「安土」と言う地名は、２ツあった。

　福井県大飯郡高浜町安土

　愛媛県西宇和郡三瓶町町安土

「安土町」と言う地名は３ツあった。

　　滋賀県蒲生郡安土町

　　京都市下京区安土町

　　大阪市中央区安土町

　安土と言う名前は、滋賀県蒲生郡安土町だけと思っていたが、小生、少し調べただけでも出て来た。確かに安土の持つ歴史文化の背景からして重みが違うが、各所に存在しているようだ。

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