夜叉ガ池・三周ガ岳
2009年07月01日

夜叉ガ池・三周ガ岳

N

nonio

• 野洲市

詳細

日付 6月14日(日)

山名  三周ガ岳・夜叉ガ池

コースタイム 野洲駅6時15分  池ノ又林道終点駐車場 8:20  幽玄ノ滝9:20

                  夜叉ガ池 9:50    三周ガ岳頂上11:40 ~12:05   幽玄ノ滝13:40

                  池ノ又林道終点駐車場 14: 30

地図    

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三周ガ岳    

 最近、山友達S氏の影響を受けて、滋賀・福井・岐阜の県境の山に出掛ける機会が多くなった。湖北の山と言い、奥美濃のエリアの山域は、自然が色濃く残り、比良・鈴鹿山系と一味違うようだ。苦労させられる山行きが多く、それだけひとつひとつが印象深い。

ニッコウキスゲが咲くこの時を狙って、男3人で三周ガ岳・夜叉ガ池に出向いた。梅雨時期であるが、天気周りのよい日を見定め、S氏の運転で6月14日(日)出発した。

 高速道路木之本ICを降り、国道303号線で岐阜県へ向かった。金居原の集落を過ぎ、八草峠トンネルを越え、しばらく川沿いの道を下っていくと、川上の集落手前で左側の池ノ谷林道に入った。「夜叉ガ池まで10㎞」。

 途中、川原にモトクロスのコースが設けられ、駐車場には多くの人がたむろしていた。大会が開催されているようだ。さらにダム湖近くまでは道幅も充分あったが、山間も深くなるに従って一車線となった。揖斐川の源流の渓谷を楽しむ余裕もなく、ただただ、「 対向車が来ない」ことを願いながらの運転になった。そうこうしていると突然、鳥居が現れた。駐車場に到着したときには、安堵感に包まれた。助手席の小生がそう思った位だから、S氏も相当緊張したことだろう。

 体をほぐす準備体操を行い出発した。駐車場奥から一旦下り、沢を渡ってジグザグの道を登り返して山腹沿いの山道になった。人里から遠く離れた奥深いところであるに拘わらず使いこなされた山道であった。丁度1時間ほどで幽玄の滝に着き一休みした。 夜叉姫が雨乞いのため夜叉ガ池に登る前に、この滝で肌を清めた言う伝説がある。

             二段になった伝説の幽玄の滝(写真はO氏・S氏提供)

 幽玄の滝からブナ林の中を進むと、右手に雄大なスケールを持った夜叉の大岩壁が姿を現してきた。標高が1300m未満の山であるが荒々しい岩壁に迫力を感じた。一旦池ノ又谷の沢を左へ大きく回り込んで急登に取り付いた。右手に昇龍の滝が急斜面を流れ落ちる辺りにニッコウキスゲが群生していた。池ノ又谷の最後のガレた斜面を登りきり県境の稜線に出た。南側の岩壁下に急峻な草地にもニッコウキスゲの群生が見られた。

 ニッコウキスゲの本当の名前は、何か難しい”ぜんていくわ” ”せっていくわ”と呼ばれていた。これではイメージが伝わってこない。日本の植物学の父牧野富太郎によって和名ニッコウキスゲと命名されたらしい。ところで、「ニッコウキスゲ」の付けられたいきさつは、日光に群生し、花は黄色、葉っぱが菅(すげ)に似ていることからである。すると「響きがよい」とのことで、「ニッコウキスゲ」は、前者2つより行き渡ったといわれている。野草の名前はそもそもいい加減なものである。

梅雨空のうっとしい時期に咲くこの花言葉は「元気はつらつ」であるが、悲しいかな、朝開いた花は夕方にしぼんで終わりなのだ。群生し一杯咲いている花はたまたまその時に出合ったもので明日には会えない、命短い一日花なのだ。

                 ニッコウキスゲの群落

 伝説の夜叉池に寄ってみた。雨乞いの話は、よくある話であるが、ここ夜叉ガ池には、見返りに大蛇のもとへと嫁にいく言い伝えがあり、今も神秘な雰囲気がかもし出している。モリアオガエルの白いたまごがぶら下がり、池の水の深緑が印象的だった。

                伝説に色どられた神秘的な夜叉が池

 夜叉ガ池で休憩後、右側の稜線を辿って三周ガ岳に向かった。膝までのササのヤセ尾根を進むと1252mのコブの頭にでた。小広場となっており、ここからの展望も素晴らしく、登ってきたところ、これから目指す三周ヶ岳が手に取るように見えた。

身の丈ほどのササをかきわけながら進み、2度ほどピークを越えると奥美濃で数少ない一等三角点がある三周ヶ岳頂上に到着した。

 蕎麦粒山・安蔵山を眺めながら昼食を取った。ひとしきり眺望を楽しんでから稜線を引き返した。

                    三周ガ岳(1292m)を望む

 帰りは、往路を戻った。そこで分かったことは、交通の便が悪い山にもかかわらず、多くの登山者が詰め掛ける超人気スポットであることを思い知らされた。

 「コブの頭」を通過して岩塊を乗越した地点から稜線の鞍部・夜叉ヶ池が見渡せるところまで戻ってきた。そこには、驚くほど大勢の人たちで溢れていた。ニッコウキスゲの開花に合わせて夜叉ヶ池へ続々と観光客がやって来たのだ。それも、登山道は岐阜と福井の両方があり、押し寄せてきている。既に午後となり下山の時間帯にも拘わらず、50人程度の団体客がやって来た。多分遠いところから来たのであろう。滋賀側の直下のガレ場は、下山する人・登ってくる人でごった返し、大都会並みの混雑した喧騒地帯と化していた。

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