八淵の滝
2008年08月15日

八淵の滝

N

nonio

• 野洲市

詳細

2008年8月3日
コースタイム:近江高島駅 9:00 ガリバー青年旅行村 9:45 障子の滝 10:40    
         貴船の滝 10:15  昼食 12:20〜13:00 旧ゲレンデ跡 13:30         
         ケーブル跡地 14:00  大山口 15:30 比良駅 16:30  

  S氏主催の「八淵の滝めぐり」に参加した。琵琶湖の西、比良山系にある滝で、「日本の滝100選」の一つにも数えられている。最高峰武奈ケ岳に端を発した鴨川源流に名瀑がある。
魚止の淵・障子ケ淵・唐戸の淵・大摺鉢・小摺鉢・屏風ケ淵・貴船ケ淵・七遍返し淵、その名の通り八ツの淵がある。この滝を踏破し、八雲ケ原ゲレンデ跡を訪ね、北比良峠から大山口に下山する計画である。  

 近江高島駅の構内には大勢の人達であふれ、ガリバー青年旅行村行きバスは、増便されていた。この渓谷一帯は、自然と親しむことが出来る場所が数々ある。 
家族連れは、遊歩道を使って、滝の探索もよし。ハイカーは、クサリ・ハシゴが整備された巻き道へ、中には、谷筋を遡行もできる。何よりも、2004年4月、ロープウェイが廃止され、武奈ケ岳への登山基地とし注目されている。 このようなことから、色々な人達が涼を求めて詰掛けてきたのであろう。




 ガリバー青年旅行村駐車場には、山慣れした装いの10名程度が、たむろしていたので合流。
軽いストレッチ後、右側の林道から入山し、側溝沿いに付けられた脇道を伝い、雑木林の中を進んだ。
正面に堰堤を見ながら橋をわたり、黒川に通じる鴨川林道出合に出た。このあたりは、道標もないので
経験者が必要である。
 八池谷の沢に入り、踏み跡も少なく荒れ気味の道を進み、第一番目の「魚止の淵」(6m)が見えた。
ここから、高まいて、「障子ケ淵」(上段8m下段3m)に立った。事前に、この箇所が、滑りやすく最も
危険であり、「事故も起きている」との指摘があったので慎重に行動した。

八淵の最大の滝 貴船ケ淵 (30m) 


       魚止の淵            クサリ場の高巻き           障子ケ淵

 滝つぼの手前から、一旦河床まで降り,水しぶきを浴びながら渡渉して、対岸の打ち込まれた黄色の

鉄枠に掴まり、クサリを頼りに岩場を登った。足場は、2箇所あるが、右手に抜ける方が良い。

この渡渉箇所は、下段の滝上部になり、そのままハシゴを登りクサリ場を登ると上段の滝上部に出た。

 ここから、長いクサリを伝って、もろい足場をよじ登り、遊歩道に合流した。この間、登り切るのが

精一杯で、唐戸の淵を見過ごしてしまった。 

 遊歩道をまわっていくと、周りが開け、大摺鉢(12m斜瀑)小鉢摺鉢(7m斜瀑)が現れた。

汗を拭うため一休みしていたところ、バスで出会った団体客20~30名の人達もやってきた。

「ガリバー村から直接、大摺鉢まで遊歩道を通ってやってきた。これから、右岸に渡り、貴船ケ淵の上部に行く」と言っていた。

            大摺鉢                     小鉢摺鉢 

 いよいよ、核心部の屏風ケ淵(3段15m)が見えてきた。 高まいていくと、轟音と共に、貴船ケ淵(30m)が姿を現してきた。クサリに導かれて河床まで降りきり、飛び石を伝って対岸に渡った。渡渉後長い梯子を上り、その続きにまた巨大な鎖場が待っていた。2本のクサリが付けられているが、左側のクサリで登りきると最後で足場がなくなるので、途中から、右側のクサリに移行した方が良い。(写真は、上) 

             垂直の壁                      屏風ケ淵   

   ここを高巻きすると、貴船ケ淵の上部となり、滝群の連続は終わった。その奥に七遍返しの淵(多段15m)が望めた。  

 階段の横桟は、すでに半分が朽ち果てていたので、慎重に登った。 さらに、進むと、川幅も広くなったところで昼食を取った。 

            七遍返し淵                       

階段                                                                  

 ハシゴ・オガサカ道の道標を見て左側の山腹に取り付いた。昼食後、急登は堪える。流れの音も次第に聞こえなくなり、しばらくすると「まぼろしの滝」表示のある場所に着いたが、ここから滝は見えない。やっぱり、まぼろしかと思った。さらに登りきると両脇にシャクナゲの繁る尾根になった。ここは、展望も悪く、早く抜け出せないかと思っていたところ、目の前が開けた瞬間、スキー場の旧ゲレンデに飛び出した。

    武奈ケ岳の遠望          八雲ロッジ跡              残されたケルン                           

  ゲレンデを下っていくと、眼下に、土留めもされた遊水池が見えた。八雲ロッジは跡形もなく取り壊されて、唯一見覚えのあるは、石のベンチとテーブルだけだった。 かっての賑わいは、そこにはない。八雲ヶ原一帯の赤茶けたむき出しの土も何10年、何100年すれば、元の湿地帯に戻るのであろうと漠然と考えていた。 八雲ヶ原の湿原の木道を通り抜け、緩やかな坂を登りきると、北比良峠に到着した。 今でもハイキングコースの案内板とロープウェイの建物は、壊されたがケルンだけは当時のままであった。私の頭の中にある当時のロープウェイ駅の残像と現実の世界のとの違いを埋めるのに苦労した。

 北比良峠のザレ場からダケ道で下った。石がゴロゴロし歩きにくい。周囲の展望も悪く、ただひたすらつづら折れの道を黙々と歩いた。やがてカモシカ台で一休みし、風化した溝状の中を進んだ。谷間へ下る急な道が続き、沢音が聞こえ大山口に飛び出た。あとは、広い林道を歩き、イン谷の右手の橋を渡って、マツ林中を通って比良駅に着いた。

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