贅沢な朝ごはん
学生時代は朝食を食べませんでしたが、社会人になって朝食を食べるという習慣が身に
付きました。最近はもっぱら母が作る野菜スープと豆乳にカゴメ野菜生活(紫)を混ぜた
ジュースが定番です。
昨年、サッカー観戦で東京に行ったとき、お台場の『bills(ビルズ)』で世界一と
称される朝食を食べようと出向いたのですが、長蛇の列を前に断念し、それ以来ビルズに対する憧れが止みません。
ところが実際にビルズに行った人達の話を聞くと『朝は入れなかったので夕方に食べた』、
『外に並んでいる人達の姿が見えると落ち着いて食べられない』、『次の予定があったので
慌てて食べた』など、およそ優雅なものとは思えない感想がほとんどでした。
そんな話をしていると、後輩の女の子がコーヒーチケットなるものをプレゼントしてくれた。朝の11時までに入店すれば、コーヒーにトースト、ゆでタマゴがセットになった
モーニングが食べられるというので早速行ってみた。
県内にも数店舗ある『K』珈琲、時間は9時半、店内は予想に反して多くの客で賑わっていました。モーニングを注文すると、コーヒーと特別ではない普通のトーストと普通の
ゆでタマゴが出てきました。まさに看板の絵の通り。
でも、優雅でした。4人掛けのテーブルに1人邪魔するものも居らず。窓の外を見ると
営業車両が行き来する師走の風景。小説やタブレットを持参している常連さん達を羨望の
眼差しで見つつ、20分程で退散しましたが、庶民の幸せここにありと感じました。
背伸びをしてビルズで高級な朝食を食べなくても、身の丈にあったコーヒーショップのモーニングで“贅沢な朝ごはん”が食べられることに気づいた僕は、メーテルリンクの名作『青い鳥』を思い出しました。
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