滋賀県の県名変更「淡海県」
2015年09月10日

滋賀県の県名変更「淡海県」

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nonio

• 野洲市

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滋賀の知名度が低いようだ。

 東北・北海道など遠い他県へ出かけた時、「どこから来られました」と尋ねられると、つい「琵琶湖のある滋賀県から来ました」と返答していることがある。

近畿一円では、素直に滋賀県からと答えるのだが、離れているところでは、どうしても誰もが知っている”琵琶湖”を付けて、”滋賀県”と言ってしまっている。

 滋賀の県議会でも県名の変更について議論が起こり、盛り上がっていた。

その背景となったのは、「その都道府県がどの辺りにあるか知っている」と回答した人の割合で示す「認知度」で、47都道府県中同率最下位。 一方、旧国名の認知度で「近江」は、88カ国中29位にランクインした。

この結果から、県名変更の第一候補に挙がったのが、やはり「近江県」であった。一層のこと「琵琶湖県」との案も出た。どちらも捨てがたい。

 滋賀県は、周囲を山々に囲まれ、多くの河川が琵琶湖を注ぎ込んでいる。この豊かな自然の恩恵を得ながら生活基盤を築いてきた琵琶湖を外した県名は、語れないところなのであろう。

 「古事記」「日本書紀」では、琵琶湖のことを「淡海」「近淡海」と書いて「あはうみ」と呼ばれていた。現代風の発音では「おうみ」。 奈良時代入って律令制度を整備していく段階で全国の地名を、原則「漢字2文字」で表記するよう改められた。

「近淡海」の「淡海」を「江」に置き換えで「近江」となった。つまり、この「近江」とは、もとをただせば琵琶湖のことである。

 だから、認知度の高い「おうみ」と言う言葉は漢字で「近江」と書かずに「淡海」が最もふさわしい。 

 その後、県は世論調査を行なった。滋賀県の県名を「変える必要がない」と言う人が8割を超えた。一方では滋賀県の認知度については「あまり認知されていない」が6割超に達していたのに拘わらず、県は県名変更の議論を中断し、幕引きをするような気配である。

 滋賀県の知名度を上げるための案が出尽くしていないのに、県民に県名の変更変える事の要否を問うような聞き方で、アンケートを取れば、予測通りNOであろう。5年前にも県民モニターを対象に同様のアンケートを行っており、今回と同じ結果になったようだ。

 民間ではどうしょうもできない課題を前進させていくのが、本来の行政の仕事であろう。アンケートの結果によって、事を進めるとは、いかがなものか。

琵琶湖の周囲約235kmの広大な琵琶湖の風景(第8回歩いて歩いて琵琶湖一周(JR彦根駅~JR長浜駅)

 現在、三日月大造知事は「琵琶湖大橋」を有料化で進めているが、県民に対しておこなったアンケートでは、約7割が「これ以上の橋の整備は不必要」と回答し、無料化を望む声が多数を占めた。この案件どう決着するのであろうか・・・・・。

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