ワレモコウの話
2012年10月16日

ワレモコウの話

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nonio

• 野洲市

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 ワレモコウとは、いつぞやこの文言に出会っているようだ。が、この言葉が単なる普通名詞なのか、それともどこかの固有名詞ではないかと思ったりしていた。 

 10月 14日希望が丘公園で、3回目自然観察会が行われるにあたって、下見を実施するとの連絡がHa氏からあった。講師がHi女史。彼女は、このあたりの丘陵地帯・里山の地形を掌握しながら自生している山野草を知り尽くしている。日ごろから、各季節に咲く山野草の居場所を駆けめぐっているひとである。何回か一緒したことがあるので、山野草に造詣が深いことは常々知っていた。

 9日午後スポーツセンターから、天山の山麓・源流コースを辿り、山野草を求めて探索した。次から次と名前を説明してもらった。15程度の写真を撮りながら、メモを取っていった。そのうち、メモするのも諦め、聞き流しながらどんどん進んでいった。彼女に申しわけなかったが、ほとんどの名前は、忘却の彼方・・・・。

 だが、ただひとつだけ、心に留まった名前があった。茎をすらーと伸ばした、その先の穂状の可憐な花を指しながら「これがワレモコウだよ」と説明された。どこかで聴いたことがある懐かしさが込みあがる言葉であった。

 楕円形の穂は、暗紅色に色づいていた。よく観ると、なぜか寂しさが漂っていた。

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