小さい秋見つけた/コスモス
地平線付近から放射状のすじ雲をバックにして、
小さい秋、小さい秋をみつけた。
コスモスが満開になる時期が秋で、花弁の形が桜に似ているところからコスモスの和名は「秋桜」と書く。
「あきざくら」または「しゅうおう」と読むのであろう。
今では「秋桜」を何の疑問もなく「コスモス」と読む人が多い。
1977(昭和52)年、山口百恵の歌詞の「秋桜」でを「コスモス」と読ませた当て字だが・・・。
秋の到来を告げるコスモス

その日は、朝早くから山野に出かけた。大空に刷毛でさっと撫でたような感じの横に筋雲が現れた。上層雲の中では最も高い高度に出現することが多い雲でもある。
多分上層部に強い偏西風が吹き荒れていたのであろう、天空はいつもと違っていた。
何かがお起こっていると思い、夕方になって、雲の様子を観察に出掛けた。朝と打って変わって西空から放射状の雲が、大空を覆いつくしていた。幸運にも、コスモス一輪を背景にして、放射状雲の写真が撮れた。
朝の毛状雲と言い、夕方の放射状雲は、まったく違った形状をしているのだが・・・。
「天空の一点から雲が放射状に見えているだけで、高層の氷晶が強い風に流された同じ平行状の筋雲である」と言っても、分かりにくいかも。
例えば、同じ幅の線路の2本のレールなのに、遠い所で一点に交わっているように見えることを経験したことがあるだろう。人は同じ間隔で平行に並んでいる線路でも、遠くの線路の間隔は小さく見え、近くの線路の間隔は大きく見え、放射状に見えてしまう。こうして奥行きを認知しているからでもある。
つまり、大空一杯に張り出した雲は、近い雲と遠い雲との距離が相当ある。その結果、朝方見た筋雲を放射状にしてみていた。
3次元の世界を2次元に投影された網膜像の錯視によって、同じ現象を違った姿でとらまえていたことに、気づかされ、驚いた。
後日、調べてみると、2022年10月11日の天気は、北海道の上空に寒気を伴った低気圧の影響で、ジェット気流が強く吹いていて、各地で「ハロ」も出現したとの報道もあった。
毛状雲 放射状雲
不適切な内容や規約違反を発見した場合はご報告ください


