5耕とジャガイモ植付け
2009年04月15日

5耕とジャガイモ植付け

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nonio

• 野洲市

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  ”十耕”と言う聞き慣れない言葉があります。(1697年)に出版された日本最古の農書に、この言葉が記載されています。正確には、 "大根十耕"と言い、「大根を植える土は、十回耕せ」ということです。
また、「九耕十耕無毛」ともいわれ、9~10回耕すと、ダイコン・ニンジンなどの表面は「つるつる」の仕上がりになるといわれています。要するに畑は、しっかりと耕すことが必要だと戒めた言葉です。

 固まった土をクワで耕す時、 ある程度の大きさまでには、すぐに砕土が出来るのですが、更に細かい土にするには手間を掛けなければ砕けないのです。耕す回数が増える割に、細かくなっていかないのです。ところで、小型耕運機では、一耕で細かく砕土ができ、その上肥料などの攪拌・混合もできます。したがって、現代では、”十耕”は死語なのです。

 小生は、40~50cm以上の深堀をして、栽培したいので、スコップ・鍬で耕しています。何よりも時間を掛けて耕し、この作業を通じて土の仔細な様子を確認することができるのです。堆肥の過不足、未醗酵物、害虫、モグラの穴、ミミズ、小石、ビニールなど様々…。

 それはそれとして、3mX2.5mのスイカ用の畝で10回耕した場合、どのような状況になるのか試してみました。 
         1回目                  2回目                5回目

      7回目                 10回目

 1回目は、石灰・完熟させた牛ふんを散布した上でスコップにより天地返しを行った。2回目以降は、鍬で切り替えして行った。 2~3回程度では、石灰の白い部分は偏析していた。5回目位になると、散布した石灰・牛ふん、均一に混合され、跡形が分らなくなっていた。
7回程度になると、塊状がなくなり鍬の裁きが軽くなった。これ以上では余り変化はなかった。感触としては、7回程度の耕し作業で、充分と思われた。

 このことから、根菜野菜の場合には、7回位耕し、一般の野菜では、4~5回位耕せば十分であることが判った。

 ジャガイモの植える季節になりました。「新じゃが」を電子レンジで蒸し、うす皮をむいて、みずみずしい採り立てのジャガイモは、旬を頂き美味しい。特に、黄色いホクホクした品種「きたあかり」はより格別です。

 春野菜を栽培するための土作りが必要になってきました。その中で、ジャガイモが最も先に準備しなくてはなりません。毎年3月上旬に種芋を植付けますので、1ヶ月前に土つくりを済ませました。ジャガイモは、土への適応性は幅広く砂地から粘土質まであまり気にしないので、5耕程度とした。

 ジャガイモ(なす)は、連作に弱いので、3年周期で畝を変えています。土壌は酸性側ですので、石灰はやりません。以前ほうれん草の後にジャガイモを植付けたところ、相性が悪いこともあり、作付け表の記録、特記事項をメモルようになった。

 小生の植え方は10㎝以上の深いところに、種芋を植えます。なぜなら、浅いと日光に当たり緑色となるとソラニンやチャコニン(カコニン)などの有毒な成分が発生します。このため出来るだけ深く植え込みます。また、霜対策として、寒い内に芽を地表面に出ないように配慮しています。深く植えたからと言って、土寄せは、欠かせません。
 ジャガイモは、肥料があればいつまでも肥大化し続けます。すると、でんぷん質の少ない巨大なものが出来ます。美味しくないものが採れます。元肥はやりますが、追肥は少なめとし、速効性の短期間で効果のあるものを使用します。
そして、収穫は「葉が黄色くなって株が倒れてくれば」収穫時期といわれます。本当に美味しいのは、肥大化させないことです。小生は、丁度、梅雨時になり、晴天の時が少ないので難しいのですが、地面が割れてくる頃合を見計らって早めに掘ります。

 芽かきですが、従来から、不要な芽をしっかりと引き抜き、1本仕立てとしていました。どうしても、1株に2~3ケの巨大なイモが出来ました。2~3本の芽で育てるとお互いにけん制し合って大きくならないことを聞きましたので、今年は、このアドバイスに従ってみようと思っています。大型のジャガイモは、大味で「コク」がないのです。
美味しさを追求していくと、どの野菜も適正な大きさがあるように思っています。

 ここしばらく雨が降らず、畑の作物は過酷な状態でした。4月15日久しぶりの恵みの雨日となり、畑の土は湿潤になりました。この恵みの雨でジャガイモの芽が一挙に出てきました。一方、桜は、この雨で散ってしまった。

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