怪しげな耽美な世界/京都府立植物園「2017イルミネーション」
2018年01月03日

怪しげな耽美な世界/京都府立植物園「2017イルミネーション」

N

nonio

• 野洲市

詳細

 テレビ番組が京都府立植物園のイルミネーションの光景を映し出した。すぐさま、クリスマスイブに出掛ける気になった。と言うのは、カメラと言う小道具をもったからだ。カメラの効能とは、慮外に人を積極的に行動させるものである。

 入口で「午後5時30分から再開園されるまで、入園できません」との係員のつれない言葉が跳ね返ってきた。当園の都合もあることだろうと心に言い聞かせて、鴨川沿いのベンチで時間をつぶすことにした。日本酒の勢いを借りて、底冷えする京都を凌いだ。あかね色の空もいつの間にか消え、夕闇が鴨川の隅々まで行渡っていった。

 辺りの店門のイルミネーションも点灯された頃、北山門には開園を待っている人だかりになっていた。

再開園が開始されたのであろう、ぞろぞろ動き出した人の後に続いた。直ぐのところに、高木のトウカエデが白く輝く光に彩られていた。園内にはイルミネーションで彩られたトナカイなど子供連れの家族の人たちが群がっていた。

 目当てはクスノキ並木なので、そこに向かった。

 約200メートルのクスノキ並木が、ライトに照らされていた。並木道を赤、白、青、など多彩な色に変化する光に照明され、微妙に色合いが変化していく中、何枚もシャッターを切った。 レンズは明るい単焦点を装着。露出もプラス側。「DRO(Dレンジオプティマイザー)」は明暗差が大きい条件での撮影で暗部がつぶれず 、そして明るいところも白飛びしないようにコントロールしてくれる機能もON・・・・・。

事前に色々考え設定したのだが、撮りだすと上手く撮れたのかどうかわからなく、ただ、撮り続けた。

 ドレスを着飾った女性が華やかなライトアップを浴びて突っ立っていた。

「撮ってもいいですか」と尋ねると、すかさず、私に向かって背筋を後ろに反らせてポーズを取ってくれた。

夜間での撮影、手ぶれ補正が難しく、何とか一枚。

自然界では見られない多彩な色調に圧倒。

うっとりとした甘美と言うより、怪しげな耽美な世界に踏み込んだ一日となった。

不適切な内容や規約違反を発見した場合はご報告ください

この記事を書いた人

N

nonio

2週間前から参加
野洲市

ユーザー詳細